SPARTAN RACE (2019新潟) 体験記〜野獣にはまだ修行不足、BEAST日本初上陸〜

2019年9月15日(日)

新潟県湯沢町のガーラ湯沢、冬はスキー客で賑わうこの地にあのクレイジーレースがやってきました。そう、SPARTAN RACEです。

当ブログは元々テニスと登山のブログとして開設したはずなのですが、アクセスの約半分が実はたった2記事しかないSPARTAN RACE関連の記事です…筆者の立場は!笑

さて、今回は何と言ってもSPARTAN RACE3カテゴリーの中で最も過酷なBEASTが日本初開催ということで、界隈では盛り上がっていました。私ももちろんBEASTに参加してきたわけですが、噂に違わぬ、いや、噂以上のハードなレースが繰り広げられていました。東京オリンピックのマラソン代表を決めるMGCと同日に開催されたクレイジーレースの模様をリポートします。

↓過去記事↓

2018水上(SUPER)

2018年9月8日(土) SPARTAN RACE (スパルタンレース)という、名前からしてタフそうなイベントに参加してきました。どんなイベントかというと、一言で言えば「ガチな障害物競走」です。童心...

2019会津(SPRINT)

2019年7月6日(土) 福島県会津若松市の鶴ケ城、ここで市街地のイメージとは程遠いアウトドアイベントSPARTAN RACEが開催されました。 街中で繰り広げられるクレイジーレースの模様をお伝えしま...
スポンサーリンク

SUPARTAN RACEとは

スパルタンレース(SPARTAN RACE)は、世界最高峰の障害物レース!レースの詳細はこちらから確認頂けます!

世界42ヶ国で250を超える大会が開催されている、世界最大規模の参加型障害物レースで、日本ではこれが7回目の開催となります。

参加者は、設置された障害物を決められたルールに沿ってこなしていき、ゴールを目指します。なお、失敗した障害物についてはペナルティーとしてバーピー30回が課せられます。

バーピーとはこんなやつです↓ おそらくこいつのせいで、腹筋と胸筋の間の筋肉がものすごく筋肉痛になると言う前代未聞の事態に陥りました。そんなところにも筋肉あったんだ…

カテゴリーは大きく3つ(+子供用のKIDS)あります。

SPRINT:距離約5km以上、障害約20個

SUPER:距離約10km以上、障害約25個

BEAST:距離約20km以上、障害約30個

BEASTは今回の2019新潟が初開催。2019新潟はBEASTSPRINTの2カテゴリーが開催されました。

SPARTAN BEAST参加レポート

夏の暑さも少し和らいできた9月中旬、我々はSPARTAN RACE参加のため越後湯沢に乗り込みました。

越後湯沢駅で新幹線を降りると、早速SPARTAN RACE一色の歓迎ムード。

街中にもSPARTAN RACEの幟が至る所に掲げられており、町をあげて歓迎してくれている様子がひしひしと伝わってきます。

真面目な話をすると、今回の参加者が約4000名。家族など観戦者なども含めると、約5000名くらいがこの町に集まってきている訳で、もちろん冬場はスキー客で賑わう町ではありますが、夏場にこれだけの人が集まるビジネスチャンスはそう多くないでしょう。登山好き、スノボ好きの私は、山合いの町が活気付くチャンスのヒントがここに隠されているのではないかと思う訳です。消費が冷え切っている、とは言うものの、様々な分野でイベントの盛り上がりは年々増しているように思える訳で、モノから体験に需要が移っているのではないかと思うのです。

さて、話を戻しましょう。

今回はガーラ湯沢スキー場での開催でしたが、ガーラ湯沢まで新幹線が走っているのは冬場だけです。そのため、越後湯沢駅から約3km歩かなければいけない。SPARTAN RACEはこういう所ありますね。スタートラインに着くまでもSPARTANという。

今回のコースを見て見ましょう。SPRINTBEAST共通の部分、BEAST固有の部分となります。一目見てすぐわかる、やばい高低差。スタート直後、いきなり標高差約600mの急登、その後もアップダウンが続くコースです。これはヤバい予感…

スタート地点の様子。スタート直後、いきなり急坂が見えていますが、今思うとこの坂は全然マシな方でした。絶対一般登山道にしてはいけない傾斜のアップダウンが当たり前のように散りばめられています。

ちなみに、上の写真からわかるようにスタートラインについているのは50〜100名くらいです。SPARTAN RACEでは15分毎にスタートが分かれており、今回で言うとBEASTが7:30〜11:00、SPRINTが11:15〜14:00とかなり広い時間差でスタートすることになります。SPRINTSUPERは気にしなくてもいいと思いますが、BEASTに参加する場合は絶対に早いスタート時間を選んだ方が良いです。制限時間が設定されていますが、スタート時間によらず一律の時刻なので、スタート時間が早い方が余裕を持ってレースを進めることができます。よほど鍛えている人でなければ、少なくとも今回は余裕がある時間設定ではなかったように思います。

スタートから標高差約600mの急登を登り切ると、アトラクションエリアが見えてきます。あまりにも登りが長すぎて、「そういえば、障害物レースだったんだっけ。」とイベントの趣旨を思い出した瞬間でした。

壁は良いとして、何やら後ろに急坂を走っている不穏な姿が見えますねえ…。

最初の障害物、O-U-Tです。Over-Under-Throughの略で、壁を乗り越えて(Over)、くぐって(Under)、すり抜ける(Through)アトラクションです。ここら辺は肩慣らしといった程度ですね。

Slip Wall。斜面に対してなるべく身体を垂直(後ろ重心)にしましょう。

Monkey Bar。いわゆる雲梯です。

Hercules Hoist。砂袋を持ち上げていく種目。思いの外重くて大変です。紐を引く力はもちろんですが、ずっと握り続けるため握力がきつくなってきます。ちなみに、こういう重量系競技は男女別の重りが準備されています。

Vertical Cargo。ここら辺はvery easy。

Rope Climb。いわゆる綱登り。ポイントは足の使い方です。うまく文章で表現できないので、現場で上手な人の登り方をよく見ましょう。

やり投げ、Spear Throw。全種目は掲載し切れていませんが、ここまで11種目が最初のアトラクションゾーンでした。正直、今回はランゾーンがきつすぎて、アトラクションゾーンがオアシスに感じる…

ここからはひたすら坂道を登って下って登って下って…を永遠に繰り返します。すぐ後に登らされる道を横目に見ながら、坂を下る気持ちと言ったら…。下った坂のすぐ横を折り返してきて今度は登る。登り坂が見えているからこそ、かなりメンタルがやられますね…

一般登山道だったら絶対ここは登山道にしないでしょ、という傾斜の坂を何度も何度も通らされます。屈強そうなマッチョたちが心折れた表情で道端に座って休んでいるのを何度も見たのが印象的でした。

給水所まで500mという看板がちょくちょく出てきますが、500mとは言っても平坦じゃないですからね…

Jerry Can Carry。ポリタンクを運ぶ種目です。私は比較的身体大きい方なのでここら辺の競技は全く辛くないのですが、軽量級の人は少しきつそうでしたね。

新種目のArmer。鎖がついた重りを運びます。ここら辺で両足太ももが攣るという悲劇が起きます。レース後半を何度も攣りながら戦うことに…

Barb Wire Crawl 1。有刺鉄線の下をくぐっていきます。今回は、下りと登りの2種類が設定されているというクレイジーっぷり。

コースは森の中にも入っていきます。ここら辺はリアル登山でしたね。

Olympus。突起や穴を使って斜めの壁を進んでいく種目です。以前土砂降りの水上で挑戦した時には、こんな種目絶対できないと思いましたが、今回は難なくクリアできました。壁が濡れているかどうかで明確に何度が変わる種目です。

Stairway to Sparta。スタート直後は快晴でものすごく暑かったですが、この頃には雲もだいぶ出てきて涼しくなってきました。

新競技のTyrolean Traverse。いわゆる綱渡りですね。背中から落下している人が結構いて、痛そうでした。うまく膝裏で綱を掴むのがコツですね。

終盤にさしかかってきましたが、制限時間が迫ってきて焦ることになってきます。終始景色が良いのは嬉しいのですが、また登ったり下りたりを繰り返させられます。

8ft wall。大抵、6〜8ftの壁が出てくるのが定番ですね。ここら辺はサクッといきましょう。

Plate DragBucket Carryの様子が。あそこにたどり着くまでにはまだまだ遠回りしなければいけませんが…

コースは再び森の中へ。ここはひどい急斜面で、本当にきつかった。

ある意味Spartan Raceの象徴とも言える種目、Dunk Wallです。昼くらいの暑い時間だったら良かったのですが、生憎夕方は涼しくなって来ていたので、水が冷たくて冷たくて…。

ついにゴールへ。最後の下り坂を進みます。ちなみに、右手前に映っているのはスーツで見事完走したクレイジーな方です。

ということで、約7時間かかってなんとか完走することができました。何度も攣った両太ももだけでなく、ありとあらゆる部位の筋肉が悲鳴を上げながらのゴールでした。

恒例の完走賞、Tシャツ&メダルはこちら。BEASTなのでですね。

今回でメダルの欠片が3つ揃いました。青は2018年のものですが。

実は欠片の断面に磁石がついていて、ピタッとくっつくようになっているんですね。今まで全く気付きませんでした。

SPARTAN RACEのおすすめ装備

続いて、SPARTAN RACEに向けて準備すべき装備についてまとめてみます。なお、男性向けに書いていますのでご注意ください。女性の方の場合、例えばインナーを着ないという選択肢は無いでしょうし、細かい点は色々違ってくるのかなと思います。

今回に関しては、「快晴で暑かったこと」「長期戦のBEASTだったこと」「アップダウンの激しい山道だったこと」が装備を考える上でもポイントだったかと思います。

●服装(上)

半袖Tシャツが基本で、その下にインナーを着るかどうかは個人の好みかなと思います。私は登山の時に使用しているfinetrack社のドライレイヤーというインナーを着用しました。もともと汗冷えを防ぐために開発されたインナーで、雨や汗、泥水で身体が冷えることを防いでくれました。素材の説明などについてはfinetrack社のHPを覗いてみて下さい。

登山やアウトドア用のアンダーウエア「スキンメッシュ」(男性用)の商品情報ページです。ビッグサイズもラインナップ。登山やアウトドアでの汗冷え、汗のニオイ、ベタつきを軽減する機能スペックや素材の紹介、汗や雨でウエアが濡れても肌をドライに保つファイントラック独自の「撥水」技術について解説します。

なお、長袖のインナーを着ないと腕に細かい傷がたくさんつきます。私は別に良いと割り切っているので、次回もおそらく長袖は着ませんが、気になる方は長袖のインナーを着た方がいいかもしれません。

●服装(下)

多くの人がハーフパンツ+スポーツタイツの組み合わせでした。これが間違い無い装備だと思います。上半身は半袖でも良いと思いますが、流石に下半身を曝すと傷つく量も違います。半ズボンのみで挑むのは結構勇気がいる気がします。個人的にはタイツが濡れることによって重くなる&冷えることが不安でしたが、競技中はそこまで気になりませんでした。

●靴下

これは声を大にして言います。「靴下はちゃんと履きましょう。」昨年の水上でのレースで、私の友人は靴下が濡れて足の裏にマメができる、足の皮がボロボロになるといったことを不安視して靴下を履かずに参加しましたが、靴擦れでボロボロになっていました。私は靴下を履いて参加しましたが、足の外傷はゼロです。あまり厚手の物は水を吸ってしまうので避けた方が良いですが、きちんと脛くらいまでの長さがある靴下を履きましょう

●靴

昨年はReebokがスポンサーだったので、公式シューズが売り出されていましたが、もうほとんど在庫が無い模様です。

基本的には、今回や2018水上のようにスキー場など山の中のレースの場合、トレランシューズ が最適解かなと思います。軽いし、走りやすく滑りづらい。そもそも山の中を走り回るために開発された靴ですから、これ以上の答えはないかと思います。

前回、会津のレースの記事で書きましたが、会場が山ならトレランシューズ街ならランニングシューズが正解でしょう。

また、アップダウンが多いコースの場合には靴ひもの結び方に気をつけてください。これ、登山する人の間では当たり前の知識なのですが、靴の中でしっかり足を固定しないと、特に下り坂でマメや靴擦れのリスクが増大します。しっかり靴と足のかかと部分を合わせた状態で、足の甲から足首にかけてキツめに紐を縛っておきましょう。(文章では伝わらないと思うので、YouTubeなどで「登山靴 紐の結び方」と検索してみてください。)厳密には、下り坂はキツめに、登り坂はほんの少しだけ緩めにするのがベストですが、面倒であれば下り坂に合わせた方が良いでしょう。

●リュック

今回はリュックを持って行くか悩みましたが、結論から言うと今回のBEASTではリュックは絶対必要でした。

レースの所要時間は、SPRINTなら約1時間SUPERなら約3時間で済みますが、BEASTは約6〜7時間。BEASTは流石に飲食物何も持たずに挑むのは厳しいかと思います。

大きすぎるリュックは重くて邪魔なので、10Lくらいの容量があれば十分でしょう。後述のハイドレーションシステムに対応しているリュックだとなお良しです。

ちなみにSUPERまではリュック不要だと思います。よほど暑くない限り、給水所もありますし、それで十分でしょう。

●飲食物

BEASTでは飲み物は必須です。給水所はありますが、水しかありませんし、今回は後半の給水所は水が不足気味で、1人コップ1杯まで、などと制限されることもありました。何より、こまめな水分補給は必要不可欠です。

ハイドレーションシステムのように、リュックを下ろさずに水分を摂取できる方が良いでしょう。疲れてくると一つ一つの動作が億劫になって来ます。しかし、疲れている時こそこまめな水分補給が必要となります。そのためにも、水分摂取までの手数は絶対に少ない方が良いです。

容量は天気次第でしょう。今回私は2Lを担ぎ、ほぼ飲み干してしまいました。2Lあれば安心、暑くないor途中で補給できそうなら1Lでも十分かもしれません。

食料は小さくて軽くてカロリーが高いもの、がベストです。

とはいえ、こだわり過ぎずに好きなもの食べればいいと思いますけどね。

私のお気に入りはドライフルーツです。コンビニでは口をチャックで閉められるものもよく売っているので、非常に便利で愛用しています。

あとはゼリー飲料やアミノバイタルの粉末、塩タブレットなどを持ちました。

飲み物と同じように、いちいちリュックを下ろす必要があると摂取を後回しにしがちなので、すぐ取り出せるところに収納するのが大切です。私は登山の時にも愛用しているチョークバックを腰につけ、その中に軽食を入れています。

●手袋

私が下調べした際には、これが良い、あれが良い、と色々な種類の手袋が推されていましたが、私としては何でも良いと思います。障害物のグリップが効くかどうかは正直天候次第で、晴れなら素手でも問題ないですし、雨なら多少良い手袋を使ってもグリップなんて効きません。手袋は滑らないために着用するのではなく、手のひらや指が傷つかないために着用する感覚で良いと思います。ですので、何でも良いと思います。

まとめ

一言で言うと、BEASTはキツかったですね。SPRINT、SUPERはそうは言っても多少の余裕はありましたが、今回は本当に疲れました。まあ今回はSPRINTも急登があってキツめだったようなので、コース次第かもしれません。

SPARTAN RACEは泥だらけになって非日常を味わうことができる、爽快なイベントです。普段から登山という非日常体験をしている私でさえ、SPARTAN RACEはちょっと別格だと思っています。

ぜひあなたもこの非日常を体験してみてはいかがでしょうか。

次回開催予定について

次回は2019年12月21日、愛知県豊田市豊田スタジアムでの開催です。STADIONイベントと言うことで、野性味は少し抑えめかもしれませんが、初挑戦の方にはちょうど良いかもしれませんね。

スポンサーリンク