SPARTAN RACE (2018水上) 体験記〜汗と雨と泥にまみれる非日常体験〜

2018年9月8日(土)

SPARTAN RACE (スパルタンレース)という、名前からしてタフそうなイベントに参加してきました。どんなイベントかというと、一言で言えば「ガチな障害物競走」です。童心に戻って雨と泥に塗れる、そんな非日常を思う存分味わえるアウトドアイベントの始まりです。

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SPARTAN RACE とは

Spartan Race® – Unbreakable Events, Gear & Training
Spartan Race is an extreme wellness platform that helps humans become UNBREAKABLE. Find a race and commit to an Obstacle Course, Trail or Endurance events.

世界39ヶ国で165回を超えるレースが開催されている、世界最大規模の参加型障害物レースで、日本ではこれが4回目の開催となります。

参加者は、設置された障害物を決められたルールに沿ってこなしていき、ゴールを目指します。なお、失敗した障害物についてはペナルティーとしてバーピー30回が課せられます。

バーピーとはこんなやつです↓ おそらくこいつのせいで、腹筋と胸筋の間の筋肉がものすごく筋肉痛になると言う前代未聞の事態に陥りました。そんなところにも筋肉あったんだ…

カテゴリーは大きく3つ(+子供用のKIDS)あります。

SPRINT:距離約5km以上、障害約20個

SUPER:距離約10km以上、障害約25個

BEAST:距離約20km以上、障害約30個

※BEASTはまだ日本では開催されたことがありません。

ちなみに、今回(2018水上)はSPRINTSUPERの2カテゴリーが開催されましたが、SPRINTの独自の障害・コースはなく、SUPERSPRINTに障害5個と長いランニングコースが追加される、と言う設計でした。

SPRINTは赤の部分、SUPERは赤+青の部分がコースとなります。

SUPER独自の障害5個はそこまで難しいものではなく、障害物を楽しむという観点からはSPRINTでも十分かと思いますが、逆に言うとSUPERの敷居はさほど高くないとも言えます。普段から運動の習慣のある人であれば、SUPERに挑戦しても全く問題ないと思います。

ちなみに、当日まで障害物の内容は一部しか明かされません。さらに、スタート地点まで行ってもいくつかの障害物は「???」となっている徹底ぶりです。ワクワク感を誘うこのような細かい演出が上手だな、と感じました。

SPARTAN SUPER参加レポート

今回私が参加したのはSPARTAN SUPERです。参加前に下調べをした時の感じだと、SUPERの参加レポートはあまりネット上に無かったので、ぜひこれから参加しようと計画している方の参考になれば幸いです。

今回は群馬県みなかみ町の宝台樹スキー場で開催されました。国内の大会でスキー場開催は初ということで、今回はスキー場ならではのアップダウンに苦しめられた参加者も多かったと思います。

SPARTAN RACEは一斉スタートではなくグループに別れて15分毎にスタートする形を取るため、同じカテゴリーでも大きくスタート時刻が異なります。今回でいうと、SUPERのスタート時刻は7:30〜11:15、SPRINTは11:30〜13:45とかなり幅があります。私はSUPERの中でも早めのスタートだったので、13:45には既にレースを終えて宿に戻って風呂から出て一息ついていました。

さて、話を朝に戻します。若干小雨がぱらつく中会場へ向かいます。前日夜に近くのコンビニで遭遇した集団がゴリゴリのマッチョ達だったので、普段多少運動しているだけの私達はかなりビビっていましたが、会場に行ってみるとまあ割と普通の人達もたくさんいて安心しました。ウエイトトレーニングメインの24時間営業ジムの客層をイメージしていただくと、概ねSUPERの選手構成に近いかなと思います。

もう少しちゃんと撮っておけばよかったのですが、受付の周りにはスポンサーがブースを出しているフェスティバルエリアがあります。Reebok、Luminox、ネイチャーメイドなどはタトゥーシールの配布をしており、特にReebokのブースには多くの出場者が行列を作っていました。他にも記念写真用の看板、SPARTANグッズの物販など、受付後の待ち時間もテンションを高めていける仕組みが良いですね。途中から土砂降りでしたが(笑)

いよいよスタート地点に向かいますが、スタート地点の前に既に障害物があります。この壁を乗り越えないとスタート地点まで行けません。まあコース中にはもっと高い壁が何か所もあるので、確かにこれを乗り越えられないようなら止めておいた方が良いということかもしれませんが。

ちなみに、今回は全てiPhoneで写真を撮りました。本気で記録を残したいのであれば、GoProなどを使った方が良いのだと思いますが、私は持っている装備を活用してみました。

私が持っているのは防水が謳われているiPhone8ですが、流石に思いっきり雨や泥に曝すことはあまりしたく無いです。そこで、透明な防水ケースに入れて、ケース越しに操作して撮影しました。私が実際に使ったのはLOKSAKという防水ケースです。二重ジッパーでなかなか信頼感のあるケースでした。

そしてこのままポケットに入れておくと障害物などで落としてしまう危険性があるので、登山で使用しているチョークバッグを腰につけて収納しました。本来はクライミングやボルダリング用に作られている製品ですが、サイズもデザインも豊富で使いやすいので重宝しています。私は登山時にチョコレートなどの軽食やカメラのレンズ等を入れることが多いです。


さて、レースに話を戻しましょう。

大体1回で150〜200人くらいが同時にスタートします(SPRINTはおそらくもっと多いです)。スタート地点ではDJがうまく煽って盛り上げてくれます。何人かインタビューされるので、我こそはと思う人は前の方に陣取りましょう。

スタート直後は壁を登り→くぐり→登ります。まあここら辺はウォーミングアップ程度という感じでしょう。

3番目の障害物は「7ft Wall」。その名の通り7feet(約2.1m)の壁を超える障害です。ちなみにSUPERの後半には8ftの壁までありました。

SPARTAN名物、泥沼。3つの沼があり、写真に写っているのが1つ目の沼です。深さは大体腰くらいですが、3つ目の沼には壁があり、完全に頭まで潜ることが必要になります。水が非常に冷たく、雨で涼しい気候と相まってなかなか辛さを感じる温度でした。

ここで頭まで泥水をかぶることで、皆変なスイッチが入ります。もう濡れることとか汚れることとか、心の底からどうでもよくなってきます。おそらく出場者の心理的リミットを外すために、序盤にこの障害が設けられているのかな、と思います。

鉄球を指定の場所まで運ぶ、と言うアトラクションです。鉄球が重いということもありますが、それ以上に持ちづらいかな、と感じました。うまく膝→太ももと鉄球を移動させ、鉄球の下に前腕をしっかり入れてしまうと楽です。ここら辺からクリアできずバーピーをする人が現れてきます。

10個目くらいの競技はやり投げ。1投しかチャンスがなく、的に刺さらなければ即バーピーとなります。半数以上が失敗しており、今回のレースで初めて大量のバーピー者が出た種目となりました。

こちらもかなり多くの失敗者が出た種目です。壁がびしょ濡れで全くグリップが効かず、実質腕だけで進まなければいけませんでした。ボルダリングが趣味の友人は難なくクリアできていましたが、ほとんどの出場者は全く歯が立っていなかった印象です。

Monkey Bars、要は雲梯です。ただバーが濡れていて滑ること、バーが太くて持ちにくいこと、バーの間隔が割と遠いことからかなり難しく、ここも大量のバーピー者が発生していました。

バーピーに苦しめられる出場者たち。着実に体力と筋力が削られていきます…

こちらもスパルタンレースの顔と言ってもいい種目の一つ、有刺鉄線の下をほふく前進で進む競技です。とは言っても、本当にほふく前進で進んでいる人はほとんどおらず、大多数の出場者は横向きになって転がっていました。下り坂でブレーキが効かず、目が回ってかなり気持ち悪くなります。もうこの頃には防水ケースが雨と泥で汚れてしまっているせいで、ひどい写真になってしまっています。

一番高い8ftの壁と、その直後に出てくる6ftの壁。高い壁の後に低い壁を出す意味はあるのだろうか…

今回はスキー場が舞台ということで、かなりアップダウンが激しいコースでした。さらにかなり雨が降っていたため下がぬかるんでいる個所も多く、苦戦する人が多かったようでした。

こんな感じで高いところに登る種目が何ヶ所もありました。高所恐怖症の人には辛いかもしれません。

もうゴールも視界に入ってきた最終盤です。観客の方々が見えてくると、最後もう一丁頑張ろうという気持ちになりますね。

そしてゴール。フィニッシュ地点では集合写真しか撮っていなかったので、掲載できそうな写真はありませんでした…

フィニッシュ後は完走賞のTシャツとメダルをもらいます。

なかなかかっこいいデザインで、Tシャツはジムに行く時に着用しようと思っています。

SPARTAN RACEのおすすめ装備

続いて、SPARTAN RACEに向けて準備すべき装備についてまとめてみます。なお、男性向けに書いていますのでご注意ください。女性の方の場合、例えばインナーを着ないという選択肢は無いでしょうし、細かい点は色々違ってくるのかなと思います。

●服装(上)

半袖Tシャツが基本で、その下にインナーを着るかどうかは個人の好みかなと思います。私は登山の時に使用しているfinetrack社のドライレイヤーというインナーを着用しました。もともと汗冷えを防ぐために開発されたインナーで、雨や汗、泥水で身体が冷えることを防いでくれました。素材の説明などについてはfinetrack社のHPを覗いてみて下さい。

ページが見つかりません | finetrack WEB STORE

なお、長袖のインナーを着ないと腕に細かい傷がたくさんつきます。私は別に良いと割り切っているので、次回もおそらく長袖は着ませんが、気になる方は長袖のインナーを着た方がいいかもしれません。

●服装(下)

多くの人がハーフパンツ+スポーツタイツの組み合わせでした。これが間違い無い装備だと思います。上半身は半袖でも良いと思いますが、流石に下半身を曝すと傷つく量も違います。半ズボンのみで挑むのは結構勇気がいる気がします。個人的にはタイツが濡れることによって重くなる&冷えることが不安でしたが、競技中はそこまで気になりませんでした。

●靴下

これは声を大にして言います。「靴下はちゃんと履きましょう。」私の友人は靴下が濡れて足の裏にマメができる、足の皮がボロボロになるといったことを不安視して靴下を履かずに参加しましたが、靴擦れでボロボロになっていました。私は靴下を履いて参加しましたが、足の外傷はゼロです。あまり厚手の物は水を吸ってしまうので避けた方が良いですが、きちんと脛くらいまでの長さがある靴下を履きましょう。

●靴

靴は公式スポンサーでもあるReebokがSPARTAN用として売り出しているシューズがあったりします。非常に排水性に優れたシューズということで、あまり排水性を重視したシューズは多く無いと思うので、排水性を求めるのであれば素直にこれを購入するのが良いと思います。

ただ、私は体験してみて「別に水なんてすぐに気にならなくなるよ」という感想を持ちました。私はトレランシューズを使用しましたが、撥水性には優れていないので靴の中は水溜り状態でした。しかし、不快に思ったのは最初のうちだけで、途中からは全く気になりませんでした。むしろ、今回のようなアップダウンが激しいダートコースはトレランシューズが本領を発揮するフィールドであり、今回のコースに限って言えばトレランシューズが最適解だったのではと思っています。

また、次回以降のコースがどうなるか分かりませんが、アップダウンが多いコースの場合には靴ひもの結び方に気をつけてください。これ、登山する人の間では当たり前の知識なのですが、靴の中でしっかり足を固定しないと、特に下り坂でマメや靴擦れのリスクが増大します。しっかり靴と足のかかと部分を合わせた状態で、足の甲から足首にかけてキツめに紐を縛っておきましょう。(文章では伝わらないと思うので、YouTubeなどで「登山靴 紐の結び方」と検索してみてください。)

●手袋

私が下調べした際には、これが良い、あれが良い、と色々な種類の手袋が推されていましたが、私としては何でも良いと思います。どうせ障害物の持ち手なんて泥だらけで、多少良い手袋を使ってもグリップなんて効きません。手袋は滑らないために着用するのではなく、手のひらや指が傷つかないために着用する感覚で良いと思います。ですので、何でも良いと思います。

今回は土砂降りだったという要素もあるので、雨がなければもう少しグリップが効くのかもしれませんが…

●小物類

前述の通り、iPhoneを持ち運ぶためにチョークバッグと防水ケースを装備しましたが、その他は防水のアウトドアウォッチだけで、不要なものは全て宿に置いて行きました。水分は途中給水所が何箇所もあるので不要です。

※暑い日だと別途必要な気もしますが、どのようにして運べば良いのか見当がつきません。また、用意されているのは全て水だったので、暑い場合は塩分を摂取できるタブレットなどを準備した方が良いかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか。SPARTAN RACEは泥だらけになって非日常を味わうことができる、爽快なイベントです。普段から登山という非日常体験をしている私でさえ、今回の非日常さはレベルが違うな、と感じました。

一方で、本気で鍛えている人しかいないのではないか、という不安もありましたが、普段から多少でも運動する習慣がある人であれば問題なく楽しめると思います。不安な人はバーピー30回を試しにやってみましょう。ひとまず1セットできれば、もう不安に感じる必要はありません。参加してみましょう。(あくまで個人の感想です)

また、できれば友人と一緒に参加した方が良いと思います。私は今回5人で参加しましたが、得意な種目や得意な身のこなしが異なるので、参考になります。また、何より互いに励まし合えることが一番の力になります。

ぜひあなたもこの非日常を体験してみてはいかがでしょうか。

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