【シーズンレビュー】2018クレーシーズン振返り(Week15〜23)

2018クレーシーズンの結果まとめ

2018クレーシーズン上位進出者まとめ
2018クレーシーズン獲得ポイントTOP30

このクレーシーズンを支配し続けたナダルサーシャティエムのTOP3は誰もが納得するところかと思います。それにしても、ナダルは結局わずか1敗でクレーシーズンを駆け抜け、全てのポイントをディフェンドしました。さすがとしか言い様がありません。

何と言っても4位に入ったチェキナートが最大のサプライズでした。ブダペストでラッキールーザーから優勝という快進撃を見せると、全仏オープンではカレーノブスタ、ゴファン、ジョコビッチを次々と破り準決勝まで進出しました。これまでのチャレンジャー以下での実績もほとんどクレーコートでのものです。今後はクレー以外のコートでどのようなプレーを見せることができるのか、注目です。

5位錦織、8位ジョコビッチ、そして9位ゴファンはそれぞれ一時離脱から復帰し、全快とまではいかないまでも、輝きを取り戻し始めました。レースランキングではまだ10位台後半の3人がハードシーズンに向けてどれだけ状態を上げていけるか、Tour Finals争いにも大きな影響を与えるものと予想されます。

6位で並んだデルポトロチリッチはシーズン序盤の好調をクレーシーズンでも継続しました。2人とも爆発力だけでなく安定感も増してきている印象です。

10位には覚醒したチチパス。昨年はNext Gen FinalsにAlt2番手と惜しくも届かなかったチチパスですが、今クレーシーズンで大爆発しました。特にバルセロナではシュワルツマン、ラモスビノラス、ティエム、カレーノブスタと錚々たる面々を全てストレートで倒して決勝まで進出しました。チチパスにとってツアーレベル初の決勝進出は、鮮烈な印象を与えました。

16位、期待の若手シャポバロフは、ツアーレベルでのクレー初体験にも関わらずマドリードで準決勝まで進出。19歳になったばかりにも関わらず、マスターズ2度目のSF進出というのは、将来を期待せずにはいられません。

23位には右肘のケガから復活したアンデュハル。生粋のクレーコーターが帰ってきました。まだ予選から参戦となる大会も多く、クレーシーズン後半は苦しみましたが、味のあるベテランが帰ってきてくれたことは嬉しい限りです。

30位にはイスタンブールを制したダニエル太郎がランクインしました。元々、日本人選手には珍しくクレーコートを得意としていた選手ですが、大きな大きなツアー初優勝。これが覚醒のきっかけとなってくれることを期待します。

クレーシーズン前後でのランク・ポイント変動まとめ

2018クレーシーズン ランク変動・ポイント変動TOP30

※クレーシーズン前後少なくとも一方で150位以内の選手を対象とした。

このクレーシーズンで躍進した選手リストです。

まずはRank Upから見ていきましょう。すでに触れたアンデュハル、チェキナート、チチパス、ダニエル太郎、シャポバロフを除くと、やはり目につくのはブレイクした若手たちです。正直、まだ名前の読み方を知らない選手も多いですが、チャレンジャーで結果を残しているだけでなく、全仏OPで勝利を納めているところが頼もしいです。

Munar(21歳、スペイン):チャレンジャー優勝1回、SF1回、全仏OP予選勝者→1回戦勝利

ルード(19歳、ノルウェー):チャレンジャー準優勝2回、全仏OP予選勝者→1回戦勝利

Hurkacz(21歳、ポーランド):チャレンジャー優勝1回、全仏OP予選勝者→1回戦勝利

Moutet(19歳、フランス):WC出場した全仏OP1回戦勝利

デミノーは同時期に開催された芝のチャレンジャー準優勝が効いているので、あえて書きませんでした。

書き切れないので21歳以下に絞りましたが、22〜24歳辺りからもかなりの数がランクインしています。その中で個人的に気になったのは、ボリビアの24歳Hugo Dellienです。クレーシーズン中にチャレンジャーで優勝3回、SF2回と無双しました。来年のクレーシーズンまでにTOP100に入ってくるようだと、ツアーでも台風の目になるかもしれません。

続いてPoints Upに移ると、当然のことながら前述の獲得ポイントTOP30の選手が大半を占めています。やはりチェキナートシャポバロフチチパスあたりはすごい位置にいますね。

2018クレーシーズン ランク変動・ポイント変動WORST30

※クレーシーズン前後少なくとも一方で150位以内の選手を対象とした。

当然、上昇する選手がいれば下落する選手もいます。

下落側は、ワウリンカマレーラオニッチチョンツォンガなど、やはり怪我に苦しんだ選手が多いですね。早く元気な姿で帰って来て欲しいです。

一定程度出場していたメンバーでは、1勝も挙げることが出来なかったベルディヒ杉田、1勝のみのクエリーミュラーなどは比較的クレーが苦手な選手達とはいえ、ポイントを大きく落とすことになりました。

ラモス・ビノラスカレーノ・ブスタなどは、一定程度ポイントを獲得したものの失効分が大きく、後退する結果となりました。

フェレールは産休などもあり3大会のみの出場でしたが、1勝も挙げることが出来ませんでした。7月、8月の2ヶ月間で現在のポイントの7割以上に及ぶ835ptを失効します。現時点では42位ですが、36歳のベテランは崖っぷちまで追い込まれています。

 

タイトルとURLをコピーしました