【シーズンレビュー】2019芝シーズン振返り(Week24〜28)

わずか5週間の短い芝シーズンが、今年もあっという間に駆け抜けて行きました。ただ、短い期間とはいえ、非常に濃いシーズンだったのではないかと。そんな2019芝シーズンを振り返って見ましょう。

※チャレンジャーでは同時期にハードやクレーの大会も数多く開催されていましたが、本記事ではそれらも含めてWeek24〜28を「芝シーズン」と定義します。

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2019芝シーズンの結果まとめ

2019芝シーズン獲得ポイントTOP30

短い芝シーズン、マスターズの大会は開催されず、500の大会も最大1大会しか出場できないため、当然ですが上位はウィンブルドンの上位進出者とほぼ同じ顔ぶれになっています。

1位はフェデラーとの死闘を制して自身5度目のウィンブルドン王者となったジョコビッチです。決勝戦でも試合全体を通してフェデラーが押していた印象ですが、勝負所のポイントをことごとくジョコビッチが勝ち取り、栄冠を手にしました。元々、ジョコビッチは「強い」「巧い」というよりも「負けない」テニスという印象が強かったですが、ここ最近さらに「負けない」テニスに拍車がかかっていると思います。決勝戦がまさにそうだったように、調子悪いのかな?と思って見ていても、気づくとリードを奪い、気づくと勝利を手にしているという印象です。

そのジョコビッチとの死闘には敗れたものの、ウィンブルドン準優勝、ハレ優勝と素晴らしい結果を残したフェデラーが2位にランクインしました。もう38歳を目前にしているとは思えない躍動感。素晴らしいプレースメントのサーブに華麗なネットプレー、そして名人芸とも言えるパッシングショット。ため息が出るほどの美しいプレーには、リアルタイムで見れる「幸せ」を感じるほどです。

3位は自身初のグランドスラムSFを達成したバウティスタ・アグーです。クレーコーターが多いスペインには珍しい、比較的速いサーフェスが得意な選手が大仕事をやってのけました。今シーズンは全豪で自身初のグランドスラムQFを達成し、今度はSF。レースランキングは7位につけ、31歳にして自身初のTOP10やFinals出場も見えてきました。今年の残りシーズンは、彼のキャリア上大きな分岐点になるかもしれません。

4位にはナダル。ウィンブルドンでも当たり前のようにSFまで進出するあたりは、流石の一言です。大会を通して、ジョコビッチ、フェデラー、ナダルと他の選手の差は、特にグランドスラムにおいては大きいなと感じた人も多いのではないでしょうか。

 5位はゴファン。昨年から今年始めにかけては思うように結果が出ていませんでしたが、いよいよ本調子と言ったところでしょうか。欠点の少ないオールラウンダーで、本来TOP10クラスにいないとおかしい選手です。楽天オープンが得意(出場2回で優勝・準優勝1回ずつ)な選手でもあるので、今年の10月が楽しみです。

6位はシュトゥットガルトを制したベレッティーニです。シュトゥットガルト優勝ももちろん素晴らしいですが、前哨戦優勝者達がウィンブルドンで次々と早期敗退していく中で2週目まで残ったことは、今後に生きてくる大きな収穫だったのではないかと思います。マスターズ以上での16強とツアー優勝を芝とクレーではそれぞれ達成していますが、ハードではいずれも未達成です。残るハードシーズンにこのクレーシーズン・芝シーズンの経験が生かされてくるならば、もしかすると12位に付けているレースランキングをさらに上げてくることもあるかもしれません。

7位は大ベテランのF.ロペス。クイーンズでの単複同時優勝、しかもダブルスの相方は奇跡の復活を遂げたアンディ・マレーという劇的なドラマは、この芝シーズンNo.1のビッグニュースと言っても過言ではないでしょう。それにしても、芝職人ってベテランが多いですよね。やはりチャレンジャーいかに芝の大会が少ないことも影響しているのでしょうか。

9位には今シーズン大躍進のアリアシム。まだ18歳の若者がレースランキング堂々の11位につけています。シュトゥットガルトでは自身3度目の決勝進出を果たしましたが、惜しくも初優勝はならず。あと2、3回負けてしまうと、「決勝に弱い」という声も大きくなってきそうなので、そろそろ優勝して欲しいところですが…。

芝シーズン前後でのランク・ポイント上昇まとめ

2019芝シーズン ランク上昇・ポイント上昇TOP30

※芝シーズン後200位以内の選手を対象とした。

だいたいこのコーナーでは期待の若手について書くことが多いのですが、今回はRank Upの上位陣が軒並みベテランばかりです。

37歳のF.ロペスが49ランクアップ、同じく37歳のロブレドが47ランク、35歳のダルシスが44ランク、37歳のマウーが41ランク、それぞれ大幅にランキングを上げています。他にも、添田(34歳)が25ランク、ブラウン(34歳)が23ランクアップしました。Week25でクイーンズはF.ロペス、ハレはフェデラーと37歳コンビが優勝して話題となりましたが、まさにベテランの頑張りが目立ったシーズンになったかと思います。

そんな中目立った新星というと、前述のアリアシムとこの男でしょう。19歳のケマノビッチです。昨シーズンまでツアー未勝利だった男が、LLで出場したインディアンウェルズMSでQFまで進出、この芝シーズンではアンタルヤで自身初の決勝進出を果たしました。フューチャーズではクレーで、チャレンジャーではハードで主に結果を残してきており、芝も合わせて全てのサーフェスで活躍できる可能性を秘めているのではないかと期待しています。

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