【プレビュー】2019Week33(シンシナティMS)

まだ執筆時点でモントリオール決勝が終わっていませんが、もう次のビッグイベント、シンシナティマスターズです。息もつかせぬスケジュールは、1週挟んで全米オープンへと続いていきます。

さて、ツアーとは全然関係ないですが、今回の記事では集計データの掲載方法を大きく変えてみました。今までの画像貼り付けは正直見づらいだろうな、と思っていましたが、労力も考え比較的楽な方法を使っていました。しかし、OneDrive経由でExcelファイルを埋め込めることに今更ながら気づき、思いの外良さそうだったので試してみることにしました。

今までとは違い、テーブル内でのスクロールや並び替え、検索等ができるようになったので、利便性が上がったのではないかと思います。

ちなみに、ATP公式サイトのデータをピコピココピペしたら集計できるような集計ファイルを作成しているのですが、流石にそれをアップロードするのは憚られたのでアウトプットシートだけを値貼付にしてアップロードしています。

画像出典:https://www.atptour.com/en/tournaments/cincinnati/422/overview

シンシナティ(米国、Masters、Hard)

※Rankingは8/5付(モントリオールMSなどは未反映)。その他データはモントリオール決勝前。

昨年はジョコビッチがキャリアゴールデンマスターズ(マスターズ全大会制覇)を果たしたこの大会。元々はフェデラーの庭の一つとして知られ、実に7度の優勝を誇っている大会です。高速ハードの代名詞的大会でもあり、優勝経験者にチリッチ、準優勝経験者にイズナーやキリオスが名を連ねるなど、攻撃的なハードヒッターが活躍する印象が強い大会です。

▪️ジョコビッチ山

昨年悲願の初優勝を果たした[1]ジョコビッチが2連覇に挑みます。モントリオールをスキップしたり、500以下の大会も絞ったりと出場大会数は少なくしていますが、出た大会では確実に結果を残すあたりは流石の一言。自分の身体をよくわかっている証拠かと思います。対抗シードは[13]イズナー。本調子ではありませんが、プレースタイル的にはあまりここで当たりたくない選手ではあるでしょう。

今シーズン好調の[10]フォニーニはモントリオールでもしっかりとQFまで進出し、現在レースランキング9位。8位の錦織とは125pt差ということで、十分射程圏内です。初戦のシャポバロフ戦はなかなかの好カードで楽しみです。

今シーズンやや不調だった[8]ハチャノフですが、カナダMSは2年連続SFと結果を残しました。パリMS優勝が失効する前のシード順が高いうちにもう少しポイントを稼いでおきたいところですが、ワシントンを制したキリオスが初戦の相手となる可能性がある厳しいドローとなりました。キリオスvsハチャノフが実現すれば、2回戦注目のカードとなるでしょう。

【SF争い予想】

大本命:ジョコビッチ

対抗:ハチャノフ、フォニーニ

穴:キリオス

大穴:イズナー、クエリー

▪️フェデラー山

優勝7回を誇る大得意の大会で[3]フェデラーに死角はあるのでしょうか。番狂わせが起こりやすいと言われる、Bye直後の2回戦ですが、相手は先週のモントリオールを怪我でスキップしたベレッティーニとクレーコーターの[WC]ロンデロの勝者ということで、マスターズにしては与し易い相手でしょう。

対抗シードは安定感の出てきた[15]バシラシビリですが、やはり注目してしまうのは2大会連続初戦で顔を合わせることになったディミトロフvsワウリンカでしょうか。もう腐れ縁ですね…。

反対側には注目の若手[5]チチパス[9]メドベーデフが揃いました。それぞれペールシュトルフなど難しい相手もいますが、直接対決の実現を期待してしまいます。ちなみに、両者の対戦はメドベーデフの4戦全勝と意外な大差が付いています。

【SF争い予想】

大本命:フェデラー

対抗:メドベーデフ、チチパス

穴:ワウリンカ

大穴:ディミトロフ、ペール

▪️ティエム山

トップシード出迎えた[4]ティエムは難しいドローを引きました。全豪オープン以来、約7ヶ月ぶりのシングルス復帰となる[WC]マレーとベテランの実力者[PR]ガスケの勝者と初戦を戦うことになります。マレーはダブルスではすでに元気なプレーを見せていますが、流石にシングルスとなると身体への負担は桁違いでしょう。まずはどれだけプレーできるのか、注目です。

優勝経験のある[14]チリッチですが、今シーズンは不振に喘ぎレースランキング50位前後をさまよっています。得意の全米オープンに向けて、そろそろギアをあげておきたい所ですが…。

意外や意外、4度の出場で未だに1度も勝った事がない[7]A.ズベレフの初戦の相手はアリアシムが予想される苦しいドローとなりました。1勝しても、対抗シード[11]アグーをはじめとして、フルカッチモンフィスと好調な選手の中から勝ち上がった選手との対戦となります。ただ、モンフィスはモントリオールSFを棄権しているので、回復度合いは気になる所です。

【SF争い予想】

本命:なし

対抗:A.ズベレフ、アグー、アリアシム、ティエム、チリッチ

穴:フルカッチ、シュワルツマン、モンフィス

大穴:マレー

▪️ナダル山

通算成績22勝11敗と[2]ナダルにしては得意とは言い難い大会ではありますが、そうは言っても普通に戦えばBig4以外にはそうそう負けない強さがあることは何度も見せつけられてきています。今大会も絶好調と言える選手はドローの周りにおらず、上位進出の可能性は非常に高いでしょう。

[6]錦織はマスターズ以上で唯一QFにも進出した事がない、大の苦手としている大会です。得意な部類のモントリオールですら初戦敗退という身体の状況であり、苦しい戦いが強いられるでしょうが、ロンドン争いに完全に巻き込まれてしまった現状では1勝で90ptを得るだけでも大きいと感じます。

[12]チョリッチは3年前にキリオス、ナダルを破って自身初のマスターズQFまでたどり着いた大会です。不調が続く今シーズンですが、上海マスターズ準優勝の失効が迫っており、シンシナティor全米のいずれかでは結果を残したい所です。

[16]ゴファンはモントリオール初戦で破れたぺリャにリベンジするチャンスが2回戦で巡ってくるかもしれません。昨年はチチパス、ペール、アンダーソン、デルポトロと錚々たる面子を破ってのSFで、今年も期待されますが果たして。

【SF争い予想】

大本命:ナダル

対抗:なし

穴:チョリッチ、ゴファン、錦織

大穴:ぺリャ、フリッツ、マナリノ

▪️全体

優勝争いは当てに行くなら[3]フェデラー[1]ジョコビッチ[2]ナダルの誰かでしょう。コートの相性的にはフェデラー>ジョコビッチ>ナダルですが、ドロー的にはナダル>ジョコビッチ≧フェデラーと言った所でしょうか。

一方でティエム山の勝ち上がり予想は難しいですね。ここでマレーが勝ち上がってきて、ベスト4をBig4が独占、なんていうことになったら流石にドラマすぎですが、復帰戦のマレーにそこまでを求めるのは酷でしょうか。

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